オメガ、新たなダイバーズウォッチで世界最深の潜水記録を樹立!
2019年7月2日 11:44Esquire(エスクァイア 日本版)Esquire
世界最深の潜水記録を樹立した、「シーマスター プラネットオーシャン ウルトラディープ プロフェッショナル」を紹介します。
2019年5月、海底冒険家のヴィクター・ヴェスコヴォは自らの潜水艇「リミティング・ファクター」でマリアナ海溝の最深部への到達に成功しました。その水深は1万1000m近くであり、ここに新たな潜水の世界記録を樹立しました。
ヴェスコヴォが乗った全長4.6m高さ3.7mの潜水艇は、海中のあらゆる場所に繰り返し潜ることが可能な潜水艇を目標として、米国企業のトリトン・サブマリンズが製造したものです。この潜水艇の厚さ9cmのチタン製耐圧殻は1000バールという水圧に耐えることができ、これはジャンボジェット航空機50機が上に乗った状態にも等しいものです。
今回明らかになった驚くべき事実とは、この潜水艇の外側にオメガの新たな実験的ダイバーズウォッチ「シーマスター プラネットオーシャン ウルトラディープ プロフェッショナル」が取りつけられていたということです。
実際、潜水艇にはそれぞれ「FOD-X1」、「FOD-X2」、「FOD-X3」というコードネームがつけられた3本の「ウルトラディープ プロフェッショナル」が固定されていました。「FOD」は「Full Ocean Depth(深海最深部)」の略称で、このうち2本は潜水艇のロボットアームに固定され、もう1本は切り離し可能なランダー車両に固定されていました。一時的な故障があったことで、ロボットランダーの1台は海底で2日半を過ごしてから回収されましたが、取りつけられていた時計は依然として動作していました。
今回の偉業で「オメガ シーマスター プラネットオーシャン ウルトラディープ プロフェッショナル」は、1960年1月23日に海洋学者で冒険家でもあるジャック・ピカールがアメリカ海軍大尉のドン・ウォルシュと共にマリアナ海溝のチャレンジャー海淵の底まで潜った記録(水深1万916メートル※ただし1995年に測定しなおしたところ、正確には1万911メートルだった)を更新し、史上最も深く潜水したダイバーズウォッチとなったのです。
「ウルトラディープ プロフェッショナル」はオメガの既存の「シーマスター プラネットオーシャン」の強化版にも見えますが、製造には新たな鍛造技術や無溶接構造の開発が必要とされました。
とは言えこの腕時計は、厚さ28mmをわずかに切るスリムなもの。また、ベゼルやケース、裏蓋、竜頭(りゅうず)には、「リミティング・ファクター」の船体から機械で切り落とされたグレード5チタンが使用されています。
この腕時計が市販されることはありません。ですが、オメガは「シーマスター プラネットオーシャン ウルトラディープ プロフェッショナル」のデザインや構造といった要素を、将来の「シーマスター」シリーズの腕時計に活用する可能性を示唆しています。待ち遠しいところです。
公式サイト
From Esquire UK
Translation / Wataru Nakamura
※この翻訳は抄訳です。
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