ダイビングをするうえで知っておかなければいけないこと!
こんにちは、ダイビングインストラクターのたけです。
ダイビングプランを立てるときには、様々なダイビング環境で何が起こるか予想し、コンディションがダイブプランにどのように影響するか考えることも必要です。この記事ではダイビング環境についてお話しした後
・水中生物
・様々な環境で使うテクニック
についてお話していきます。
ダイビングが世界中で人気な理由のひとつとして、それぞれ独特な特徴のある様々な水中環境を楽しむことができるという点があります。ダイバーに人気のダイビング環境は次の通りです。
・サンゴ礁
・温帯の海
・湖や貯水池
・川
・泉
・水没した採石場跡
・人工のダイビング環境(専用に作った場所、水族館、その他)
こういった環境すべてで、6つのコンディションがダイバーに影響します。それぞれがどのように変化し、ダイバーにどの程度永享があるかは、環境によって異なります。水温がほとんど変化しない環境もあれば、大きく変化する環境もあります。また、水の動きがまったくない場所もあれば、いつでも水が動いている場所もあります、様々な要因により、動いたり動かなかったりする場所もあります。
6つのコンディションは次の通りです。
・水温
・透視度
・水の動き
・水底の構成
・水中生物
・太陽光
水温
ダイビングは、氷点に近い極めて冷たい場所(マイナス2度)から30度を超える温かい場所まで、様々なところで行われます。大半のダイビングは温かい場所で行われますが、近代的なスーツのおかげで、かなり水温の低い場所でも快適にダイビングを行うことができます。
多くの環境で、水温は季節とともに変化し、どの程度の保温が必要かに影響を及ぼします。暑い熱帯の環境でも、冬の季節には保護スーツが必要です。
季節以外に、深度も水温に影響します。ほとんどの環境で、深くなればなるほど、水温は下がります。水は水温ごとに層を形成する傾向があります。温かい上層と、冷たい下層の境目を「サーモクライン」といいます。湖や採石場跡のような水の動かない場所では、温かい水の中を泳いでいて、手を下に下げたら冷たい状況すらあります。
ダイブプランを立てるときには、予定している最高深度にあった保護スーツを選びます。快適にダイビングを楽しむためにとっても大切なことです。
透視度
水中の透視度は0~60メートル以上になることがあり、ダイビングに大きく影響します。透視度に応じてダイビングを調節する方法。フィンキックなど体の動きで透視度を下げないようにする方法、ダイビングするには透視度が悪すぎる状況などについて学習する必要があります。
ダイビングポイントでは主に4つの要素が透視度に影響します。
水の動き・天候・プランクトン・水底の構成です。それぞれ浮遊物が増えたり減ったりすることが透視度に影響します。陸上に発生する砂嵐のように、水中に浮遊物がたくさんあると透視度はさがってしまいます。
水の動き
波、流れ、ダイバーのフィンキックによって水底の沈殿物が巻き上げられ、透視度が悪くなることがあります。一方、水の流れによって透視度の悪い濁った水が押し流され、澄んだ水がはいってきて透視度がよくなることがあります。
天候
風が吹くと波が立ち、その波が水底をかき回します。雨が降ると、陸上の泥が水の中へ流れ込みます。沖へ向かって長期間にわたって風が吹くと、表面の水が沖のほうに押しやられ、深海から澄んだ冷たい水が上がってきます。
プランクトン
季節によってプランクトンが大発生し、水が曇ったように見えることがあります。晴れた日が続くとプランクトンの繁殖する速度がさらに加速します。
水底の構成
不注意なフィンキックで巻き上げられたものであれ、自然の力で巻き上げられたものであれ、砂利や岩などで構成される水底から押し上げられた大きくて重い物質はすぐに沈み、透明度もすぐに元通りになります。一方、泥や粘土などで構成された細かくて軽い粒子は長時間にわたって水中に浮遊します。
透視度が悪い中でのダイビング
透視度が悪くなるとダイビングに様々な影響を及ぼしますが、特に3つの点に注意する必要があります。第一にバディの姿を見失いがちになります。ですから、バディとの距離を近くに保って、ゆっくりと動き、互いの姿を常に認識しなければなりません。第2に、透視度が悪いと、自分の位置や向かっている方向が分からなくなりがちです。コンパスを使い、目立つものを目印にし、自分の位置を見失わないようにしましょう。第3に、透視度が悪くて水底あるいは水面が見えないと、潜降するときと浮上するときに方向が分からなくなりがちです。係留ロープなどをたどって潜降や浮上を行い、方向を見失わないようにします。
透視度が良い中でのダイビング
水底が実際より近くに見えるので、潜降するときに予定した深度を超えないようにします。また、バディの姿がよく見えるので離れてしまいがちです。バディとはお互いが2秒以内に手が届く位置にいるのがおおまかな目安です。
水底の構造
水底を構造するものは、5つの基本的な種類に分類することができます。
シルト・泥(粘土、細かい有機物、無機物)
砂(大きい粒子)
岩(砂利、石)
サンゴ(熱帯の海に生息する生きているサンゴと死んだサンゴ)
植物(淡水と海水に生息する様々な植物と藻類)
種類にかかわらず水底にはできるだけ接触しないようにする理由には少なくとも3つの理由があります。
第1に、水底に接触すると、透視度が悪くなってしまいます。接触しないようにすれば、澄んだ状態を保つことができます。
第2に、水底の種類によっては、むやみに触れると危険なものもあります。サンゴや岩が多い場所では、注意していないと、手を切ってしまうことがあります。海では、ヒドロ虫やウニなどの生き物に刺される危険性があります。ケルプなど植物が多い場所では、絡まってしまう危険があります。
第3に、水底に生息している生物のほとんどが非常にデリケートです。その上に足や膝をついてしまったり、フィンなどでけってしまうと死んでしまう可能性があります。なので、水底から離れてダイビングを行い、その場所の環境を保ちましょう。
太陽光
ダイビングをしていると直射日光を浴びる時間がながくなります。太陽光は、水中の明るさや、ダイビング前後の体温だけでなく、日焼けという面もあります。ひどい日焼けは休暇を台無しにしてしまいますが、完全に予防できるものです。
日焼けを防ぐには、肌を日焼けから守る服を着て、日焼け止めを塗っておきます。できるだけ日陰にいるようにしましょう。曇っている日でも、肌を焼く紫外線は降り注いでいます。曇りの日でもしっかりと日焼け止めを塗っておきましょう。
日焼け止めを選ぶときは、水中生物に影響を及ぼさないよう、ダイバー専用のものを選びます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。